平たく言えば、すべてgetで表現できますが、あまりに意味が広いということと、get自体が口語的な表現であるため、文を書くときにはある程度かたい表現も必要でしょう。

そこで、「~を得る・手に入れる」という表現をするためにgain・obtain・acquire・earn・winをうまく使い分ける必要が出てきます。
それぞれ全く意味が同じというわけではなく、ニュアンスが異なるため、使い分けが必要になります。
それぞれの違いをいかに紹介いたしますが、ここでの説明を踏まえて使い分ければ、大体間違えずに使えると思います。

 

まずはgain(ゲイン)です。
gainは「精神的なもの」や、「価値のあるもの」、「必要なもの」を努力して手に入れるというニュアンスがあります。
したがって、どちらかというと物質を手にするというよりも、気持ちや感覚を得るという意味を表すということですね。
ほかの表現に書き換えれば、“be endowed with ~”といった感じでしょうか。
これはよくつかわれる、
gain popularity「好評を博す、人気を得る」
gain success「成功する、一花咲かせる」
gain support「支持を得る」
のように、目的語が抽象名詞になっていることからもわかります。

また、すでに持っているけれども、それを増やしたり、追加するという意味もあります。

 

一方で、obtain(オブテイン)は「物理的なもの」や「かねがね欲しいと思っていたもの」を努力して手に入れるとか、苦労の末手に入れるという意味があります。
別の表現をすれば、“be passionate about winning ~”というニュアンスが強いですね。
ですから、gainよりも手に入れるものが物質的なものになる傾向があります。
用例を見ても、obtain a driver’s license「運転免許をとる」のように、“努力の末”とか、obtain a loan「ローンを得る」のように“ずっとほしかった”といった気持ちが背景にあるものが読み取れるでしょう。

この二つは迷うところですが、「ことがら」を手に入れるはgain・「モノ」を手に入れるはobtainとなる傾向が高いということ。また、gainは「価値がある」「欲しいというわけではないが、必要」という気持ちが背景にあり、obtainは「今まで欲しいと思っていた」「手に入れるにはある程度の努力や困難の克服を要する」という背景がある場合に使うというルールを持っておけば迷うことはありません。

では続いては、acquire(アクワイアー)です。
これは「知識や習慣を時間をかけて」手に入れるという意味です。目的語が知識や習慣に当てはまる名詞になりやすいということですね。
用例としては、acquire a good habit「良い習慣を得る」やacquire a special skill「特別な技術を身につける」、acquire a lot of experience「多くの経験を積む」のように使います。

ただしacquireは、ビジネス用語として有名な“M&A(merger and acquisition)”「企業の買収や合併」のacquisitionの動詞形ですから、acquire a 30% stake in ABC company「ABC社の株式の3割を取得する」やacquire an IT company「IT企業を買収する」のように、株式・企業などを目的語に取ることができます。

続いてはearn(アーン)です。
earnは「個人的な努力との引き換えに」手に入れるというニュアンスが強いですね。
よくある形が、earn a master’s degree「修士号を手に入れる」・earn money「お金を稼ぐ」という形ですね。
学位というものは年単位の研究の努力と引き換えに手に入るものですし、お金を稼ぐという行為も、労働力の提供と引き換えに手に入るものです。

最後にwin(ウィン)を見ていきましょう。
winといえば「勝つ」という自動詞の用法だけしか知らないという方もいらっしゃるでしょうが、あとに目的語をとってgetのような意味で使うことができます。
ただし、「何らかの課題を成功させる」・「物理的なものを努力と引き換えに手に入れる」というニュアンスがあるので、それに当てはまる場合のみにしか使えません。
よくつかわれる用例としては、win a victory「勝利を手にする」とか、win a bid「落札する」、win a customer’s trust「信頼を得る」のように使います。“何らかの競争の末”というニュアンスが出ているのが見えると思います。

 

これらの用法はあくまでそれぞれの単語に特徴的なものだけをあげています。当然、重複するニュアンスもあるので、場合によっては、どの動詞をとっても間違いとは言えないというケースもたくさんあります。
たとえば、licenseという単語を使って「資格を得る」と言いたい場合は、gain a license / obtain a license / acquire a license / earn a license / win a licenseとしても、若干のニュアンスの違いはあるものの、表現として不自然とは言えません。

ですから、あくまで英作文をするときにどれを使うか迷ったら、ここまでに説明をしたポイントを判断基準として使い分けてみてください。大きな間違いをすることはないでしょう。