スポーツニュースで英語力アップ

今回はメジャーリーグからのお話です。

先日、上原浩治投手が日本人で初めてアメリカのメジャーリーグ・ワールドシリーズのクローザー(抑えの投手)として活躍し、優勝選手の一人に仲間入りしました。

さて、その偉業の前に日本でも話題になったのは、上原さんのお子さんカズマ君のパンチの利いた英語のインタビューですね。
これは現地でも話題になりました。

次の記事はYahooアメリカのスポーツ記者David Brawn氏の記事です。
タイトルは、Koji Uehara’s son Kaz gives best World Series interview ever(上原浩治投手の息子カズマくんによるワールドシリーズで過去最高のインタビュー)というものです。
では中身を見ていきましょう。

Erin Andrews of Fox Sports made a great decision to ask Kaz Uehara, the young son of Boston Red Sox closer Koji Uehara, two questions on the dais shortly after the Game 6 of the World Series ended.
(フォックス・スポーツのエリン=アンドリュー記者は、ボストンレッドソックスの抑え上原浩治投手の息子、上原カズマ君に円台の上で2つの質問をしたのは、ワールドシリーズ第6試合が終了した後のことだった。)

ここで、dais(ダイス)と出てきますが、これは「丸い形をした演台」のことを指します。

The younger Uehara wasn’t verbose, but he still managed to make a few seconds of TV magic when Andrews gave him a chance to speak.
(小さな上原君は長々と話すことはなかった。しかし、ほんの数秒間テレビで魔法をかけることがかなったと言える。それは彼がコメントをするちゃんを得た時だった。)

verboseという単語は英検準1級や1級でよく出てくる表現で、「長々としゃべって、回りくどい」といった意味です。

Erin Andrews: How proud are you of your dad?
Kaz Uehara: Good.
Erin Andrews: How hard are you going to celebrate tonight, Kaz?
Kaz Uehara: Crazy?

(対訳)
エレン=アンドリュー:お父さんのことどれぐらい尊敬しているのかな?
上原カズマ:ものすごく
エレン=アンドリュー:今夜はどんな感じでお祝いする?
上原カズマ:ハチャメチャにかな?

ここで使われているgoodというのは、副詞の意味になります。副詞のgoodは「十分に」という意味ですから、「ものすごく尊敬している」となるわけですね。

野球選手同士の会話でも、”How did you hit the ball today?” “Good!”「今日はきちんと打てた?」「ああバッチリだよ!」のように使います。

「パーティーはどれほど盛り上がるのか?」という質問に対して、Crazy?と答えています。
このCrazyの用法はある意味スラングと言えます。Crazy partyというのはいわば「どんちゃん騒ぎ」のような状態を指します。
あまり大人が使うものではありませんが、子供が答えるにはとても面白い回答だと思います。

ちなみに、crazyという形容詞は、silk(絹)がsilky(絹のようになめらかな)、taste(味)がtasty(味わい深い)、rainやsnowからrainy, snowyとなったように、元あった名詞に”y”をつけることで形容詞化させたものです。

もともとの名詞はcraze(クレイズ)で、「〔一時的で熱狂的な〕流行、はやり」を表します。

craze for danceで「ダンスへの熱の入れ様・ダンス熱」のように使います。

あるいは、マニアックな意味として、「〔陶磁器の釉薬の〕貫入」という意味があります。貫入とは、陶磁器の釉薬が窯の中で溶けた状態になっているのが、一気に外に出して冷やされることで入る細かなひび割れのことです。
crazyとは、「熱が入りすぎて、壊れていく様子」から派生した表現ですから、「頭のおかしい・気が狂った・ハチャメチャな」という意味になるわけです。

それにしても、このカズマ君はなんと7歳ということで、7歳でこのリスニング力と、パンチの利いたたった2語の回答は素晴らしいですね。

上原選手も後で「あの場で、あんなに堂々とインタビューに答えられるなんて、ある意味尊敬するわ!」と言っていました。

最後にBrawn記者はこう言っています。

Crazy is exactly right, young man.
(”ハチャメチャ”はまさにその通りだね、坊や!)