前回、「貴重な時間をありがとうございます」という場合は、precious timeを使わずに、Thank you very much for your time.か、Thank you very much for taking the time.(yourではなくtheになるのがミソ)と言いましょう!というお話をしました。

では、preciousを使うべき時とはどういうケースなのか、というのが今回のお話です。

まず注意しておいていただきたいのは、preciousという形容詞は後にくる名詞はけっこう限定されているということです。
具体的には、

precious animal(希少動物)
precious life (貴重な命)
precious metal(貴金属)
※precious+鉱物
precious material(希少性のある素材)
precious historical treasures(歴史的に貴重な遺物)
precious moment(貴重な瞬間)
precious memories(貴重な思い出)
precious cars / jewels (貴重な車/宝石)
※precious+資産性のあるもの
といったコロケーションを取るぐらいです。

あとは、副詞的用法として「きわめて」という意味があり、
precious few plants(きわめて限られた数の植物)
のように使います。

よく英作文の添削をしていると「貴重な経験」とか「貴重な機会」という場合に、precious experienceとか、precious opportunity / precious chanceという表現を書いている方がいますが、実際にはそれぞれ、valuable experience / great opportunity / great chanceぐらいが一番自然な表現であり、日本語の表現からもかけ離れていないと思われます。

というわけで、「貴重な」=”precious”という置き換えをすると、かなり不自然な感じを与えたり、場合によっては皮肉を言っているように聞こえるとのことですので、扱いには注意しましょう。