英文メールや英文ビジネスレターを書くときに、必ずと言っていいほど書きたくなるフレーズがあります。それが、

「貴重なお時間」

というものです。

たとえば、「貴重なお時間をいただきありがとうございます」とか、「貴重なお時間をわたくしたちの訪問のために割いていただき感謝いたします」といった形で使うことがあると思います。

そこで、「貴重な」とくればpreciousということで、Thank you for your precious time.とかI appreciate your taking precious time.といった英文を書きたくなるものです。


この「貴重なお時間」(precious time)という表現は日本人としてはとても礼儀正しい、失礼のない表現なのですが、英語のネイティブスピーカーにとってはあまり好ましい表現だとは思われないようです。


その理由は、your precious timeというと、とても皮肉っぽく聞こえるそうです。precious timeというのは、自分が自分の時間にとって述べる分には構わないということですが、your precious time(あなたの貴重な時間)といわれると、日本語でいうところの「お忙しいことでねぇ」と当てつけのように言っているように聞こえるとのこと。


相手がアメリカの大統領とか、日本の総理大臣クラスに時間を割いてもらうのでない限り、your precious timeという言葉を使うのはやめたほうがいいようです。


また、ビジネスの連絡にいちいち「貴重な」といった表現は不要という感想もありました。

ではどうすればいいのかというと、単純に「時間を取ってくださってどうもありがとうございます(ございました)」といえばいいそうです。

具体的には、

Thank you very much for your time.

あるいは

Thank you very much for taking the time.

という表現がベストとのこと。
特に、一番下の表現は、後にto不定詞を続けて、

Thank you very much for taking the time to meet me.
(お会いするためにお時間をいただきましてありがとうございます。)

とか

Thank you very much for taking time to work with me on our new marketing strategy.
※work on ~:「~に取り組む」
(当社の新しいマーケティング戦略について私と取り組んでいただくためにお時間をいただき感謝いたします。)

といった形で使えるということです。