日本が大好きなことで有名なスティーヴン=スピルバーグ監督。
彼は「寿司用語」を日本語で言えるとか。
例えば、寿司屋でお茶が欲しいときは「アガリください!」とおっしゃるとか、、、
すでに世界の食べ物にまでなっている寿司ですが、ご存知の通り、日本で食べられている伝統的な寿司とはほど遠いものも売られており、何となく酢飯の上に何かを乗っけたり、海苔に巻いていれば寿司扱いされているものもあります。
わけのわからない食べ物を「寿司」扱いされ、日本人は気持ちの悪いものを食べているなぁと思われるのも嫌なので、英語で「寿司とは何たるか」を伝えて行かなければなりません。
まず、私たち自身が「寿司」を日本語で説明できなければなりません。
ここでいう寿司は「にぎり寿司」のことだと仮定します。
まず、にぎり寿司とは「酢飯の小さな塊の上に、生、あるいは調理した魚介の身をのせてにぎったもの」ですね。
これを英語で表現してみましょう。
まず「酢飯」ですが、これは“vinegared rice”(ヴィネガード・ライス)でいいでしょう。vinegar(ヴィネガー)で「酢」のことを指します。
ちなみに、「米酢」は“rice vinegar”となります。
最近は「赤酢」を使っているお寿司屋さんも増えてきましたが、「赤酢」は「熟成させた酒粕から作った酢」ですから、英語で“vinegar made from aged sake lees”と表現すれば伝わるでしょう。
agedとは「熟成させた」という意味で、sakeは「酒」のことですね。
lees(リーズ)は「かす」とか「オリ」という意味です。
「ワインのオリ」を指す場合もleesとなります。
赤酢を使ったものを説明する場合は、一気に言わずに“seasoned with A”「Aで味付けされた」を使って、rice seasoned with red vinegar(赤い酢で味付けされたご飯)という言い方をして、The red vinegar is made from aged sake lees(赤酢は熟成させた酒粕から作られている)と別の文で補足して伝える必要があります。
さて、先ほどの英訳に話を戻しましょう。
「小さな塊」は a small ball ofを使えばいいですね。
いわゆる「シャリ玉」ですが、これを“a small ball of vinegared rice”といえばいいわけです。
次に「生、あるいは調理した」は“raw(ロー) or cooked”でOKです。cookedとは「火を通した」という意味があるので、アナゴのように煮ているネタについても説明できます。
「魚介の身」は「魚介類」でいいわけですから、“seafood”とすればいいでしょう。
まとめて“raw or cooked seafood”となります。
問題は「にぎったもの」です。
いうまでもなく、ここはholdやsqueezeではありませんね。
誤解なく伝えようとすれば、ここは「シャリ玉の上に魚介類を“トッピングする”」という風に伝えるほうがいいでしょう。
そこでまとめますと、“a small ball of vinegared rice topped with raw or cooked seafood”となります。
この“topped with A”(Aを上にのせた)という意味で、丼物を説明するときにも使えます。
例えば、「牛丼」は“a bowl of rice topped with cooked beef”となります。
以上。寿司の説明でしたが、こういったパーツを組み合わせればいろんな和食のメニューが説明できるようになると思いますので、日本料理について、自分なりにあれこれ悩みながら英語で説明してみる訓練をしてみてください。